


最新版に至る背景として「どの書店に行っても入手できない」「インターネットオークションですごい値段がついている」といったお客様からの声に心を痛めいていたこと、また情報社会の混沌に様々な事象が、埋没していく中、 黒部源流地域の今は無き職猟者、過酷極まる山小屋黎明期に関わった人々の情熱、それを取り巻く信じられないような怪奇現象等、当地域で繰り広げられたこれらの真実を少しでも世の中に残したいとの思いがありました。
その上で、定本では少しでも当時の雰囲気を感じて頂きたく、多数の歴史的資料を追加、黒部の山賊出版後の怪談「遭難者のお礼参り」や、著者伊藤正一による、黒部源流への70年間のまなざし「定本刊行にあたって」を掲載しております。
登山道を歩くだけの山行に飽きてきた方、山中での視野を広げたい方、山の歴史を勉強なさっている方、山で怖い思いをしてみたい方?、ぜひご一読ください。
最後に、近年の「黒部の山賊」ブームの火付け役であり、今回の再出版にご尽力くださったライターの高橋庄太郎氏、最後まで私共の細かい注文に耳を傾けて下さった、山と渓谷社・山岳自然図書出版部副部長の勝峰富雄氏、私共と同じく山の文化を現代に残そうと尽力なさっている作家・写真家の高桑信一氏(あとがきにも参加して下さっています)に厚く感謝申し上げます。
三俣山荘一同
新版 黒部の山賊(私家版)
※新版 黒部の山賊(私家版)あと500部程度在庫があります。廃版が確実となりましたのでお早めにどうぞ。
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